2022/09/01 16:54

今回は構図についてのお話です。

お花(植物)の写真は、それ自体が「顔」だから、画面の上部に位置しなければならない。

はい、その昔、昭和の教科書にはそのように書かれていたかもしれません。
でも今は、昭和から平成...そして令和の時代。
教科書は教科書として学ぶべき事項があるのは確かですし、すべてを否定することはできません。
ですが、何を伝えたいのか。ここにポイントがあるように思います。

何を伝えたいのか?
この時計草(とけいそう)。道端でひっそりと咲いていました。

そこは個人宅でもなく公共の歩道の端。誰かが植えたようには見えませんでしたし、公共スペースを管理する事業者が手入れをしているようにも見えない場所でした。
勝手に生えてくることはないと思われますので、管理事業が植生したのだと思いますが、これはこれで置いておきましょう。


この場所、そのままスッと通り過ぎれば誰も氣にかけません。

ここでは、特に「葉」に埋もれてしまってその「花」はよく見えない状況でした。
一面、緑色の葉っぱが茂っているだけの歩道の端。
そんな場所に目を配った時、その時にその中にいくつかの花が咲いていたのです。

わたし自身がポケットからスマホを取り出して撮影するという「起動エネルギー」を起こすだけのきっかけがそこにあったということになります。
「埋もれてる」
「花が葉の茂みに埋まってる」

確か、時計草は蔓(つる)で伸びる植物だったように思います。
この場所には、蔓が伸びて這ってゆくための壁がないので、結果として茂った葉っぱの中に埋もれたのでしょう。


「埋もれてるイメージ」
「葉っぱの中に埋まっている感じ」

これを撮ろう。
そう感じるまで、ここまでの認識に至るまで、わずか10秒ほどでしょうか。

スマホ(これはiPhone)のカメラは、縦に構えて持つとレンズが上部についています。
レンズを下部になるよう天地を逆さまにして撮ります。
「より花に近い高さ」に高さが下がることを狙ったものです。


道端に咲く花を撮るまで、この程度の思考はあっても良いのではないかと思っています。
このようにして、
「構図の上部ではなく下部に位置する花の写真」が撮れました。
教科書に従っていませんが、どうしてお花が構図の下に位置していますか?なぜだろう?この人は教科書を知らないのか?
などなど、この一枚をご覧になった人は、色々と考えることでしょう。

こうして「伝える」目的を果たしてゆきます。
面倒だと感じるか。
それとも
どんどん表現の世界が広がる。と感じるか。


タップして自動的に綺麗に撮れる。
あとはSNSに秒速でアップして、いいね!を集める。
もう、そうしたお遊びは飽きた時期ではありませんか。

もっともっと別の世界が存在します。
ご一緒しませんか。


自然の大きな力を是非感じてみてください。
わたしのデジタル写真集。
大自然は、ここまで魅力的なエネルギーを放ちます。


写真のワンポイント技法などを記載した写真集であり、ちょっとした解説書でもある、こちらも是非ご覧になってください。


オンライン実施のタイミングが合えば、さまざまなお話しをさせていただきます。
お待ちしています。